スペインの首都マドリッドより日帰りで行ける町をいくつか紹介します。
その前にに少し、銀の道についてつづります。

銀の道とは、古代ローマ帝国がイベリア半島に進出した際、ローマ本国へイベリアで採れた地下資源や農産物を運ぶために敷石で道を舗装し、南北の町と町と結ぶためにつくられた交易路でした。

南北の全長は約800キロに及び、北はアストゥリアス州、カンタブリアの海辺の町ヒホンから、オビエド、カスティーリャ・イ・レオン州のレオン、サモーラ、サラマンカ、エストレマドゥーラ州のカセレス、メリダ、サフラ、南はアンダルシア州のセビージャへと続いています。

グアダルキビル川沿いにあるセビージャの町から川を下って地中海、そしてローマへと水上輸送する道のりです。
スペイン北部で銀の採掘が盛んだったため、このルートが“銀の道”と呼ばれるようになったそうです。

各都市には歴史ある街並みが残っており、ローマ帝国時代のものから修道院や教会などの宗教施設があり、見どころがたくさんあります。
マドリッド滞在中に1日か2日使える時間があれば、これらの都市へ日帰り旅行すると、よりスペインを感じられる旅作りになりそうですね。

見事な細工のステンドグラスは100枚以上!

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カスティーリャ・イ・レオン州にあるレオン。マドリッド・チャマルティン駅から最短で2時間40分ほどかかります。

スペインで最も美しいと言われるステンドグラスをぜひ見てみたい!!これだけでもレオン大聖堂を訪れる価値はあるでしょう。
またレオンは、銀の道とサンティアゴ巡礼路が交差する地点にあり、交通の要衝として栄えた古都でもあります。ぜひレオンの町へ!

ドゥエロ川にかかるローマ様式のピエドラ橋

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カスティーリャ・イ・レオン州にあるサモーラ。マドリッド・チャマルティン駅から約2時間半から3時間かかります。

ドゥエロ川は、ポルトガルの港町ポルトへと流れ込む川で、サモーラはその上流にある町です。
そこに架けられたアーチが美しいピエドラ橋を見てみたいものです。

古城からの雄大な景色、エブラ・デ・サブリナ

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ポルトガル国境にある山あいの村です。丘の頂にあるお城の屋上からは、周囲を一望できます。

スペイン国営のサモーラのパラドールが、ここエブラ・デ・サブリナの村にありますよ。
時間の余裕があるのならぜひここで一泊してみては?

美しいサラマンカ・マヨール広場にあるカフェへ!

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カスティーリャ・イ・レオン州にあるサラマンカ。マドリッド・チャマルティン駅から約2時間45分ほどかかります。

スペインで最も美しい広場の1つに挙げられるサラマンカのマヨール広場。ここのカフェでゆったりと広場を堪能したいのものです!
フェリペ5世によって建造された広場なのだとか。フェリペ5世・・・世界史でその名前はなんとなく思い出せそうで思い出せない。フランス生まれのスペイン・ブルボン朝最初の国王でした〜

カセレス県にあるローマ様式のアルカンタラ橋

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エストレマドゥーラ州にあるカセレス。マドリッド・アトーチャ駅から約4時間。

日帰りするにはかなり遠いですが、以前バルセロナからマドリッド経由でセゴビアまで弾丸日帰り旅行をした経験上、日帰りは十分可能な距離です。
カセレスの美しさは“エストレマドゥーラの宝石”と呼ばれるほど!!期待が高まります。

中世で時を止めたようなカセレスの町の中心部からさらに北西へ約1時間、アルカンタラと言う町があります。ここアルカンタラでも、ローマ帝国時代の歴史を感じることができます。
ローマの交易路だっただけあり、特にメリダの町にはローマ劇場などローマにちなんだ遺跡も多いです。マドリッドからは遠く日帰りするには時間がかかりすぎるため、また別途メリダへ向かうルートについてつづります。