スペインの首都マドリッドより日帰りで行ける町を紹介します。
テレビや写真でこんな風車の風景を見たことはありませんか?広い平原の丘にポツリポツリと並ぶ風車。
スペインの青空の下に白壁の風車たちが美しい風景を作り出しています。日中はもちろんですが、夕焼けに染まる風車に姿もまた格別です。
以前旅行中の日照時間についてつづりましたが、やはり旅は計画的に見たい時間帯までこだわって写真を撮りに行けたらベストではないでしょうか。
荒野が舞台ラ・マンチャに点在する風車の村
よくガイドブックで紹介される風車の村として、カンポ・デ・クリプタナが挙げられます。
またその他にも、コンスエグラやモタ・デル・クエルボ、エル・ロメラル、ベルモンテなど、カスティーリャ・ラ・マンチャ州には風車の村がたくさんあります。
マドリッドから風車の村まで
アルカサル・デ・サン・フアンという駅までの電車が比較的多いので、本数の少ないカンポ・デ・クリプタナ行きの列車はあまりおすすめしません。
マドリッド・アトーチャ駅からアルカサル・デ・サン・フアン駅まで1時間半ほど列車に乗って行き、そこからタクシー移動が効率的です。
アルカサル・デ・サン・フアン駅から東回りにカンポ・デ・クリプタナまでなら、約5分でいくことができます。カンポ・デ・クリプタナからモタ・デル・クエルボまでは約30分。
西回りならアルカサル・デ・サン・フアン駅からコンスエグラまで約30分。コンスエグラからエル・ロメラルまで約30分です。エル・ロメラルからモタ・デル・クエルボまで約50分。
アルカサル・デ・サン・フアン駅を起点にすべての村へ1時間以内で行くことができるので、風車に魅せられたらラ・マンチャの地を風車回りがよいのでは?
ちなみにマドリッドからアルカサル・デ・サン・フアン駅までの途中、エル・ロメラル村のそばを鉄道が通っているので、列車の中から見える風車の景色を見逃さないようにしましょう!
ドン・キホーテの世界が広がるラ・マンチャ
ミゲル・デ・セルバンテス著書“ドン・キホーテ”を読んだことがあるでしょうか?その物語の舞台がここ風車の村があるラ・マンチャなのです。
ドン・キホーテが槍を手に風車に向かって行く様子が目に浮かぶ?かもしれませんね。
風車以外にも村々にはドン・キホーテの像が見られ、カンポ・デ・クリプターナには、彼の愛馬ならぬ愛ロバ?ロシナンテの名前がつけられた通りがあったりと名作の場面を演出しています。
旅に出る前に、物語をおさらいしてから行くともっと楽しめると思います。
ラ・マンチャワインって飲んだことある?
ラ・マンチャといえばスペインワイン有数の産地です。
私自身はまったくの下戸で、ワインどころかアルコール全般願い下げという体質。非常に遺憾ながら飲めないものは飲めないので、旅行の際もたいていミネラルウォーターガスなしかコーラなどの炭酸飲料を注文します。
しかしラ・マンチャワインなら少しは聞いたことがります。おそらくスペインの地名に敏感になっているため耳に残った、という程度だろうと思います。
ラ・マンチャの広大なブドウ畑で採れたブドウは、非常に糖度が高いのだとか。
夏と冬の寒暖の差が大きく、極端にやせた赤色土と黄色土が分布する土壌はブドウの理想的な栽培地と言われます。
また雨が少なく、年間の日照時間は3000時間という乾燥地帯は、その地名に由来しています。
“マンチャ”は“乾いた土地”というアラビア語から、その名の通りのラ・マンチャはスペインの乾燥地域です。
こういった気候のためラ・マンチャで育つブドウは太陽の光を十分に受けており、よく熟したものが大量に収穫できて、リーズナブルで品質の良い個性的なワインが生まれることで知られるそう。
風車の村に行くなら、食事の際はラ・マンチャワインはいかがでしょう。
風車の村をまわったらクエンカの城塞都市まですぐそこです!
カスティーリャ・ラ・マンチャ州の面積は広大です。しかし鉄道駅はあまりないのでやはり移動はタクシーチャーター、できればレンタカーが理想的。
そこで、風車の村をいくつか車で回るのなら、そのままクエンカの宙吊りの家を見に行きたいと思うのは私だけでしょうか。
同じラ・マンチャ州内にあるクエンカ。そして同県クエンカ県にある風車の村ベルモンテから車で約1時間15分とけっこう近い!!
もしマドリッド周辺の町を日帰り観光するのに、クエンカとラ・マンチャの風車がそれぞれリストアップされているのなら、ベルモンテからクエンカへ直接向かうスケジューリングがおすすめ。
せっかくタクシーをチャーターするならクエンカで最後に降ろしてもらえばいい!クエンカからは列車でマドリッドに戻れます!
それでは次は、魔法にかけられた町クエンカについて紹介します。