スペイン国境と隣接するアレンテージョ地方。アレンテージョとは“テージョ川の彼方”を意味しており、その通りテージョ川の南のエリアを指します。

エヴォラは古くローマ時代より、この地方の中心都市として栄えました。
また、天正遣欧少年使節はリスボンに滞在したのち、8日間エヴォラの街に滞在したそうです。

ここでもやっぱり鉄道旅を楽しみたい

リスボンのオリエンテ駅、セッテ・リオス駅から列車で約1時間40分。
1日4便とあまり本数がないので、計画的に午前中にはリスボンを出発したいものですね。

車窓からは緩やかな平原に、コルク樫やオリーブ、麦畑が見られてポルトガルらしさを楽しめそうです。

世界遺産の街エヴォラ

旧市街はローマ時代に築かれた城壁にぐるりと囲まれており、こちらはディアナ神殿です。
2〜3世紀にかけてローマ人によって造られたもので、月の女神ディアナに捧げられたものとされています。

イベリア半島に残るローマ神殿のなかでは、比較的保存状態がよい方なのだとか。夜は美しくライトアップされます!

住宅と一体化したアグアス・デ・プラタ水道橋

リスボンからスペインのメリダを目指す回で紹介した水道橋があるんですよね。水道橋好きならこれもぜひ見に行かなければ!!
完成時期は1537年とそれほど古いわけではなく、リスボンにあるベレンの塔を建設した、フランシスコ・デ・アルーダによって建設されました。

エヴォラの北西にあるグラカ・ド・ディヴォアの泉より街まで水を引いており、その長さは城壁を外へ大きくはみだしは約8.3kmにも及びます。
写真のように城壁内では一部が民家の壁になっていたりしますが、城壁の外の方がきっと水道橋という感じがすることでしょう。

実はリスボンにも水道橋がある!

リスボン編で書ききれなかったので少し。1748年に造られたアグアス・リブレスという水道橋があります。
リスボン北西部寄りの場所にあり、カロウステ・グルベンキア通りやそばには鉄道が走っていて、セッテ・リオス駅やカンポリーデ駅の近くです。

アレンテージョ方面から4月25日橋を渡るとき見える位置にあるので、エヴォラからの帰りに見えたらいいですね!
それよりも世界一と言われる高さのアーチを歩いてくぐってみたいですが!!

中のアズレージョは必見のロイオス教会

ディアナ神殿のすぐ横にある教会です。15世紀に建造され、大地震の後ポーチ部分以外が造り直されています。内壁のアズレージョは18世紀初期のものだそうです。
壁一面が全て青一色で描かれたタイル張り、礼拝堂前のベンチに座ってゆっくり鑑賞してみたい!

隣接する修道院はポザーダとなっており、宿泊にオススメです。
ポザーダとは古城や修道院などを改装した国営ホテルのことです。スペインでいうところのパラドールで、憧れの優雅な空間を備えたホテルです。

エヴォラも行ってみたくなりませんか?
ポルトガル周遊するなら、ぜひスケジューリングしてみてください。